魚市魚座 松成真司氏

大分県杵築市守江湾を一望でき、朝漁師がとってきた、とれたて新鮮の活魚を、お刺し身や炭火焼料理でもてなしてくれるのが、大分県杵築市にある、海鮮炭火焼「魚市魚座」です。杵築の海と自然と共に生きる、松成真司さんをご紹介します。
杵築の豊かさを再認識する
生まれたときから、海があり、新鮮な魚を食べ、新鮮な野菜もすぐ手に入る。これって当たり前だと思っていました。杵築は底曳船で漁をするので、何でも捕れる。車えび、キス、カレイ、オコゼ、カワハギ、イシダイ、アジ、タチウオ…。その季節ごとに、様々な魚貝類が水揚げされる杵築の海は、本当に豊か。
松成さんのお父様は、魚屋さんでした。それも、「はねごし」と呼ばれる、漁師から直接魚貝類を船ごと買い取り、市場や料理店などへ販売する、中間業者のような大きな魚屋さんだったそうです。当時は、なんと船30隻の漁師が捕ってくる魚を、まるごと買っていたそうです。20年~30年前は、捕れる売れる!父ちゃんは、寝る間も惜しんで働いていたね。そのかわり朝起きたら、父ちゃんはもう海で、夜寝る時間になっても帰ってきてなかったなぁ。
どうしたら、魚を食べてもらえるか。
お父様を見て育った松成さんは、お店を継ぐときに、とても悩んだそうです。魚屋を続けるべきか…。というのも、今は魚自体があまり売れなくなって魚屋だけじゃ…。いつも食べている魚だから、いろんなおいしい食べ方を知っている。魚の食べ方を紹介し、いろんな人においしい魚を食べてもらいたいと、新鮮な魚を提供できる飲食店を始めました。
お父様の時代に比べると、量は減ったものの、船ごと魚を買い取る方法は今も健在。長い付き合いのある漁師さんから、船ごと買い取ります。その日捕れるものは、いるものばかりとは限らず、いらないものも全部まるごと引き取ります。この買い方は、漁師さんにとっては助かります。早朝の市場のセリの時間に合わせなくても、ゆっくり漁が出来ます。市場へ持っていけば、売れ残ってしまうような魚も買い取ってもらえます。
松成さんとお付き合いのある漁師さんの中には、70歳を超える方も現役で漁に出られています。だからなおさら。ただ、杵築の漁師は、後継者が少なく、後を継がせない漁師の方もいるそうです。20年もすれば、年齢的に動けなくなり、船に乗れなくなるだろう…。「日本は、農家と漁師を大切にせんとわるかったね。」と松成さん。
松成さんと地域のかかわり
時に、松成さん、家庭科先生になるんです。杵築の小学校から呼ばれて、魚まるごと一本を持参し、解剖の授業が始まります。魚の解剖は子供たちが大喜びする授業なんだそうです。これは心臓、これは…と、魚の部位を子供たちに魚をさばきながら教えていきます。最後は刺し身にして皆でいただきます。職員室の先生たちも今か今かと楽しみに待ち構えているんだそうです。
それから、魚のふりかけ作り。えそや小魚のうろこを取ってから、焼き、身をとって、それから炒ってふりかけの完成。さすが杵築の子供は日常から魚を食べることが多いそうで、魚が嫌いな子は少ないんじゃないかなぁとのこと。
それから、杵築の観光にも一役の松成さん。杵築の美味しいものを発信していく、グルメ部会というものがあって、杵築の美味しいものを使った「杵築ど~んと丼」が食べられる店がいくつもあります。魚市魚座では、鮮度抜群の「どっさり海鮮丼」が食べられます。
いろいろなところで活躍されている松成さんですが、「頼まれたら断れないです。というより、損得を考えないですね」と語る松成さんです。
その日捕れる魚《活魚》でどこにも負けない店作りで、杵築に人を呼ぶ!
鮮度は抜群。毎日、守江港に揚がる魚を、水槽に移し注文があってからさばく。こんなに豪快で贅沢な料理屋が出来るのも、杵築という土地だから。
「杵築は、海産物も農産物も新鮮でおいしいものがすぐ手に入る。杵築を離れようとは思わないそして、人がすごく温かい。」
杵築で生まれ育ち、杵築の風景が当たり前にある物から、素晴らしい宝だと気付いた松成さん。「魚市魚座」で美味しい魚が食べたいから、杵築に行こうという人が増えたら、杵築がもっと活気付くはず。だから、今は店を強くして、どこにも負けない゛海鮮炭火焼なら「魚市魚座」!"を目指しているんです。
杵築の守江の海とともに生きる松成さんは、これからも鮮度抜群の海鮮で、訪れる人をもてなししてくれることでしょう。




















